トークイベント「作品TALK」にて、拙い司会進行をつとめさせていただいた有吉です。
今年の東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻第三期生修了制作展のテーマは「TALK」でした。イベント企画も「作品について語る」ことに重点をおき、前年度と同様に二つイベントを組みました。トークセッション「アニメーション感想談議」ではゲスト(片桐人、佐々木敦、山村浩二)をお招きし全ての修了作品にコメントしていただき、「作品TALK」では修了生が自作について担当教員や他の修了生と伴にトークを展開しました。
修了生が自身の作品について語ることをメインとするイベント「作品TALK」を企画するにあたり、この企画が会場に足を運んでくださった方々に対して価値ある企画となるのか?というのが当初からある不安要素でした。その気持ちはイベントを終え数日経った今も取り除かれてはおらず、修了生の中で様々なかたちとなり残っているのではないかと思います。ご覧いただいた方がどのように思われたのか気になっております。
会場で書いていただいたアンケート用紙には、
・もっとコンデンスに(濃縮に)できる。
・観客の質問があってもいい。
・映像研究科の様子が垣間見られてとても勉強になった。ぶっちゃけ感が楽しい。
・ 各作家の個性が浮き彫りになりよかった、作品もより興味深く見られた。
などのご意見を書いていただきました。
イベントに関してはさほど多くのご意見をいただけていないのですが、少しでもよい反応がいただけて嬉しく思っております。一年間を一つの作品に込めた修了生の言葉として、ご静聴いただけたことに感謝しております。
「作品TALK」の担当教員と修了生は、一年次に本専攻教授であった出口元専任教員と登壇した修了生をのぞき、ゼミの教授とその生徒という関係です。トークの構成もそれぞれのゼミの時間を使って決めていきました。作品が育まれた場所として、作品ができあがるのに伴い蓄積されたそれぞれのゼミの空気感や制作者の作品に対する思いが、作品鑑賞とはまた違ったかたちでご参加くださったみなさまに伝わり、各々の作品、作者をより身近に感じていただけるイベントとなっていれば幸いです。
登壇した修了生の言葉に、何を感じていただけたのでしょうか。修了生の語る言葉が各々の作品への思いの丈を代弁するものであったとは思えません。修了生を支えた教授の姿からは何を見いだしていただけたでしょうか。「作品TALK」で見ていただいた姿は、完成形とは言えないものであったと思います。多く残された未消化な部分や語るべき言葉は、もしこの先に修了生とどこかで出会う機会がございましたら、ぜひ声をかけていただき、「TALK」の続きとして繋げていっていただければと願っております。
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻第三期生修了制作展にご参加いただき、誠にありがとうございました。
作品TALK担当:有吉達宏
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